路面電車の歴史(2)
自動車の利用が増大するにつれて都市に様々な問題が生まれてくるようになりました。道路渋滞による都市機能の低下、貧困者・高齢者・移動制約者など交通弱者へのモビリティの不確保、大気汚染等の環境問題、犯罪・交通事故の増大、中心市街地の空洞化などがその例に挙げられます。特にこれらの問題が深刻化していたのはアメリカでした。
先にあげた問題は自動車だけに依存した都市交通の限界を示すものでした。そこでアメリカでは、都市における交通機関の維持と充実の必要性が指摘されるようになり、当時旧西ドイツで改良が進められていた路面電車に白羽の矢がたち,再評価を行うこととなりました。
その際「ストリートカー(Street Car)」とか「トロリー(Trolly)」などの従来の路面電車が持つイメージを払拭すると同時に新しい都市交通システムとしてのイメージを作るために考えられたのが、LRT(Light Rail Transit:ライトレール・トランジット)という造語で,車両はLRV(Light Rail Vehicle:ライトレール・ヴィークル)と呼ばれています。
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