« 運賃では活気的な後払いを実現したPITAPA | トップページ | エントロピー学会 »

2006年11月21日 (火)

横浜市に意見書を提出

本日、横浜市交通局のバスの路線廃止に関しての意見書を横浜市に提出してきました。

内容は以下の通りです。

横浜市交通局バス路線再編についての意見書

先般横浜市交通局が赤字を理由に、バス路線の一部廃止を決定しました。これは、横浜市の「市営交通のあり方検討委員会」の答申に基いたものだと聞いております。しかし、答申そのものが環境や福祉の視点に乏しく、また事前に利用者からのヒヤリングも十分行われず政策決定された事は誠に遺憾に存じます。今回のバス路線の廃止について、私たち、横浜にLRTを走らせる会としましては次の観点から異議申し立てを行います。

1.不採算を理由に一方的に公営交通を切り捨てるべきでないと考えます

 公共交通における公営の役割が明確に示されていない中で、単に不採算を理由に多数のバス路線廃止の決定をされたことに疑問を持ちます。

 海外では公共交通は、市場経済の中では解決し得ない社会資本サービスとして、公営・民営問わず「税」で補助されています。公共交通への税補填は、自家用車の氾濫による社会的費用負担に較べれば取るに足らないものです。経済効果、医療の予防・介護予防、交通事故、環境問題等社会的費用の問題として総合的に判断されるべきものと考えます。

 日本では、民間事業者に対しての運営費補助の市民合意がないため、赤字の路線は公営交通が引き受けるという形で維持されてきました。一般的に、公営交通には企業性の追及に欠けてる面があり、それを追求していくことは時代の要請ではありますが、公営交通の役割の議論が不十分なままでの路線廃止は、性急すぎるといわざるを得ません。

 

2.バスは高齢者にとって不可欠の交通手段です

これからの少子高齢社会にあっては、バスは高齢者の移動にとっては大変重要な手段です。階段の多い高架または地下駅よりも、身近にありかつ路面から直接乗降できる

バスは、横浜市の高齢者パスの政策もあって、高齢者に多く利用されています。これからさらに高齢者が増えることから、今は需要が少ない路線でも潜在的な需要があるはずです。

3.廃止に伴う代替案が明確ではなく、また利用者への経済的負担が大きすぎます

廃止後に外出に支障をきたす人たちへの対応策が充分示されているとはいえません。今まで一つの系統で行けたところへ乗換えをしなければならないというケースでは、移動制約者にとって「乗換え」の負担とともに、乗換えの都度初乗り定額運賃がかかることは大きな経済負担を強いられることになります。他都市で導入しているように、初乗り運賃で終日乗換え自由等の利用者の利便性に沿った方法が必要です。また、鉄道とバスの役割は違うため、鉄道による代替では十分とはいえません。

4.市民に対する説明責任が不十分です

今回の廃止案については、今般の説明会開催の回数では市民に対する十分な説明責任を果たし、市民の理解を得ているとはいえません。市民との協働を旨とする中田市政として、廃止案を一旦白紙に戻すべきです。

5.横浜市の総合的な交通体系を、市民と協働で作り上げていくことを提案します

  公共交通の役割を再定義した上で、公共交通ネットワーク全般を包括した観点から、鉄道・地下鉄・路線バス・コミュニティバス・路面電車等の活用による市民・利用者に理解を得ることができる抜本的解決策である横浜市の総合的な交通体系を、市民と協働で作り上げていくことを私たちは提案します。私たちはこのような協働作業に積極的に参画するつもりでいます。

|

« 運賃では活気的な後払いを実現したPITAPA | トップページ | エントロピー学会 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/162651/12768160

この記事へのトラックバック一覧です: 横浜市に意見書を提出:

« 運賃では活気的な後払いを実現したPITAPA | トップページ | エントロピー学会 »