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2012年7月30日 (月)

2012 夏LRTフォーラムを開催しました

“横浜駅周辺大改造計画とLRT”

●日時:6月30日(土)13:30~16:45
●会場:横浜みなと博物館・訓練センター第1教室
●第1部 基調講演
「横浜とLRT~都市建設から都市再生へ~」
 松谷春敏氏 (前国土交通省技術審議官)
●第2部 報告
 「エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画)の状況について」
 前中良介氏 
 (横浜市都市整備局都市再生推進課・横浜駅周辺等担当課長)
●第3部 提案
 「横浜駅を起点としたLRT路線」
 清水康二氏 (横浜にLRTを走らせる会・副理事長)
●第4部 パネルディスカッション “横浜の観光とまちづくり”
 コーディネーター:宇都宮浄人氏 関西大学経済大学教授
 パネリスト:嶋田昌子氏 横浜シティガイド協会
        :松谷春敏氏 清水康二氏
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 6月30日(土)午後、「横浜にLRTを走らせる会」と「横浜の公共交通活性化をめざす会」の主催で「2012夏LRTフォーラム“横浜駅周辺大改造計画とLRT”」が、桜木町の横浜みなと博物館で開催され82名の参加者が集まりました。第1部の基調講演では、松谷春敏前国土交通省技術審議官が、「横浜とLRT~都市建設から都市再生へ~」と題して講演されました。松谷氏は大学の卒業論文で「都市における路面電車の役割と変遷(1977年3月)」と題した論文を書いたほどの路面電車好きであり、建設省(現国土交通省)に進んで、やがて何度か街路課に席を置いて直接に路面電車やLRTを担当する仕事に就かれ、まさにライフワークとされたのでした。
 
 講演では、○都市のあり方と都市交通は表裏一体、密接不可分の関係 ○都市の将来像をどのように描くべきか?都市と都市交通は如何にあるべきか? ○都市の将来像にどのように近づくか?その時、横浜は?という視点から問題提起をされました。そして、①都市の系譜と路面電車 ②都市の今後 ③21世紀のまちづくりの目標 ④都市再生とLRTという項目で話され、日本の路面電車は都市の発展とともに整備されたが、やがてモータリゼーションの進展とともに縮小、廃止されたことや、フランスのLOTI法(すべての交通手段を考慮した交通システムの運営を行政が行うことを原則とする総合政策の実現を目指す)にも言及し、彼我の違いを強調されあらためて世界に学ぶ必要のあることも話されました。

 第2部の報告では、横浜市都市整備局都市再生課の前中良介横浜駅周辺等担当課長が、「エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画)の状況について」と題して報告されました。横浜駅周辺を「国際都市に玄関口としてふさわしいまちづくり」と進めるとして、学識経験者や地元の協議会・事業者、関係行政機関などで構成された「横浜駅周辺大改造計画づくり委員会」が20年後のあるべき姿を議論して平成21年に策定されたものを報告されました。昨年の東日本大震災によってさらに防災に強いまちづくり対策も加えた盛りだくさん気味の報告となりました。報告で示されたこの計画はこの紙面では膨大過ぎますので、関心のある方は横浜市都市整備局のHPで見ることが出来ますからご覧頂ければ幸いです。私たちは今後、この計画を注視していこうと思っています。

 第3部の提案では、横浜にLRTを走らせる会の清水康二副理事長が、「横浜駅を起点としたLRT路線」と題して、走らせる会の想定路線のひとつである「横浜駅山下公園線」を横浜駅東口のアクセス&ターミナル案に焦点を当て3通りの案を提案しました。
 ターミナルA案は、そごうとスカイビルの間にターミナル駅を設置し、帷子川の上を高架橋でみなとみらい大橋に接続して、みなとみらい大通りから路面軌道になり、日産ビルと富士ゼロックスビルの間を抜け、けやき通りを左折しマリノスタウンの前を通り、やがてみなとみらいマンション群方面へ向かうというものです。
 B案は、スカイビルの前にターミナル駅を設置し、高架で200mほど国道15号線と並行して今年完成した横浜三井ビルの前で左折し、けやき通りを進み日産ビルの前で路面軌道になり、後はA案と同じルートになります。
 C案は、より駅に近い案として崎陽軒と中央郵便局の間に設置しようとするものです。改造計画では中央郵便局は建て直すようですが、周辺の道の狭さやその先の高島町交差点で、国道15号線を横断しなければならないことなど、越えなければならない障害が多いルートです。
 3案ともみなとみらいのマンション群を通った後は、国際大通りをけいゆう病院やパシフィコ横浜の間を通り、ランドマークタワーを右に観て、ワールドポーターズ裏を赤レンガ倉庫に向かい、象の鼻公園や大桟橋を左に観て、山下公園通りに出て、県庁裏を山下公園方面に向かいます。全長約4km、工事費約100億円、上下分離方式の公設民営型なら、事業者も参入し易く、交通の利便性だけでなく、観光という視点から横浜駅を起点としたLRTの導入は、横浜市にとって大変有効で重要な政策になるというのが、走らせる会の主張です。
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 第4部のパネルディスカッションでは、コーディネーターの宇都宮浄人関西大学教授が、「LRTとまちづくり~新たな展開~」と題して、LRTを巡る世界や日本の現状、そして導入の課題などを問題提起されました。続いて、パネリストの横浜シティガイド協会の嶋田昌子氏は、「歩いて巡る横浜の観光」という視点で、市の中心部の回遊性の悪さを指摘し、また坂道の多い横浜のまちを巡るには、かつての市電のルートの復活が望まれると提案されました。会場の参加者から多くの質問や意見があり、パネリストも丁寧に答えて、充実したディスカッションになりました。フォーラム終了後は、懇親会が野毛の村田家さんで開かれ、LRTやまちづくり談義が熱心に続けられました。(文責:清水康二)

●横浜にLRTを走らせる会の第8回定時総会開かれる!
6月30日(土)横浜みなと博物館・訓練センター
フォーラムに先立つ30日の午前、横浜にLRTを走らせる会の第8回定時総会が開かれました。出席者12名、委任状提出者7名で、2011年度の活動報告をはじめ、決算報告、2012年度の活動方針、事業計画案、予算案などが提案され承認されました。

          <2012年度活動方針・事業計画>
人の自由な移動を保証する「交通権」の考え方に基づき、横浜市において、人と環境にやさしい公共交通に対する認識をさらに拡大させ、人々が暮らしやすく快適なまちづくりに貢献する「LRT」の導入実現に向けた取組みを前進させるため、今年度の事業計画は次のとおりです。
 <活動テーマ>
1・ 「横浜の公共交通活性化をめざす会」(以下、「めざす会」)および横浜におけるカーフリーデーとモビリティウイークを実施する市民団体などとの協力・連携をおこない、市民の横の繋がりを組織化します。
2・ 市内で活動する政官民諸団体への働きかけと協力で、LRT実現へ向けた具体的な活動を継続します。
3・ 会員拡大と会員相互の交流に努め、LRTの宣伝普及のための絵本販売を継続します。
4・ 「めざす会」と協力し、「LRTを基軸とする人と環境にやさしい交通システム」および「まちづくり」に関する会員の研究・研修の場を設けます。
5・ 全国レベルでの取り組みとして「人と環境にやさしい交通システムの実現に向けた市民活動」への協力を行い、全国路面電車ネットワーク、新交通システム推進国会議員連盟、その他全国レベルでの公共交通・福祉・環境・まちづくり諸団体との相互協力の拡大・深化を目指します。LRT導入を検討している各地の市民団体と連携し交流や情報交換などを行います。
 <活動テーマの具体方針>
諸団体との意見交換会・協議・ミニフォーラム等を通じて、協働行動による研究と啓発の実施。
対象は、「横濱まちづくり倶楽部」、「関内まちづくり振興会」、商工会議所、伊勢佐木町商店街、元町SS会、政治組織(全会派)、市が組織する委員会等、想定路線周辺沿線住民、商店街、自治会、町内会、市民団体、経済団体、議員、その他。
1. 年2回(夏・冬) フォーラムを開催。(内1回はLRTをテーマとする)
2. カーフリーデーやモビリティウイークに協力・参加
3. 横浜市担当部局などとの意見交換会の開催 
横浜市交通政策推進協議会・協働部会への参加
4. 会員拡大に努める 
5. 各チームの協働をとおし、広報・宣伝・啓発活動のさらなる充実
6. ブログを充実、定期ニュース発行の継続
7. LRT最新情報の収集、最新技術の研究と知識の共有、関連法規の学習など

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