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2017年7月23日 (日)

横浜市長選 公開質問状の各候補からの回答

  当会では、7月30日投開票の横浜市長選の各候補者にLRTに対してどういう政策を持っているのか質問状を送りました。3人の候補の方からの返答が揃いましたので、ここに公開したいと思います。回答が戻ってきた順に上から「長島一由候補」「林文子候補」「伊藤ひろたか候補」の順に掲載させていただきました。

長島一由候補
Q1.あなたが市長に選ばれた場合、横浜でLRTの導入を検討されますか?
 はい 
 
Q2.LRTの導入を検討される場合、対象となる地域や運営主体、市民参加の方法などについてご意見が有りましたらお教え下さい。

私はカジノではなく、歴史や文化・芸術で横浜の地域ブランディングを進めてゆきたいと考えております。この手法として参考になる都市としてフランス・ナント市があります。ナントでは造船産業の衰退によるまちが荒廃した時に、路面電車を復活させると共に、歴史・文化を地域に再度まぶすことで経済振興につなげ、今ではフランス人が最も住みたいまちになっています。横浜の歴史を活かしたまちづくりのひとつの手その可否を慎重に判断してゆきたいと思います。

Q3.その他、横浜の交通問題についてご意見が有りましたらお教え下さい。
既存の貨物路線を利活用し、各鉄道と交差する地点に接続駅を設け、市民の交通利便性を高めるという提案を有識者の方からいただき、JRの方
などと意見交換した際に、実現可能性があることを知り、関心を抱いております。
逗子市長時代からそうですが、市長選挙で公表する政策プログラムとは別に多数の政策実現をしてきましたので、これからもテーマや既存の
概念に捉われず、あらゆる可能性を追求してゆきたいと思います。

林文子候補

Q1.あなたが市長に選ばれた場合、横浜でLRTの導入を検討されますか?

 実施します。

理由:都心臨海部の回遊性を高め、来街者にとってもわかりやすく、快適に回遊できる新たな交通システムとして、連接バスなどを活用した高度化バスシステムについて実施に向けた事業計画を検討しています。さらにLRTについては、高度化バスシステム導入後の利用状況や地区内の自動車交通の状況などをみきわめながら導入について検討していきます。

Q2.LRTの導入を検討される場合、対象となる地域や運営主体、市民参加の方法などについてご意見が有りましたらお教え下さい。

LRTの導入検討にあたっては、事業採算性や自動車交通が競合することによる課題の解決や地域のコンセンサスが必要です。そのため、公共交通サービスを安定的に提供する「交通事業者」をはじめ「市民や地域・企業」の方々、「国や自治体などの行政」の連携を図りながら進めていきます。

Q3.その他、横浜の交通問題についてご意見が有りましたらお教え下さい。

災害時の緊急輸送路の確保や横浜港などの産業拠点、羽田空港、東名高速道路を連絡する広域ネットワークとして横浜環状道路などの整備を進めるほか、市内外の拠点間を円滑に移動するため、神奈川東部方面線の整備や高速鉄道3号線の延伸など、充実した鉄道ネットワークを構築して行く必要があります。

さらに人口減少や超高齢化社会に対応した地域に身近な公共交通サービスを確保や、徒歩や自転車、公共交通を中心とした持続可能な交通体系を構築していく必要があると考えています。

伊藤ひろたか候補

Q1.あなたが市長に選ばれた場合、横浜でLRTの導入を検討されますか?

 はい

理由:都市の魅力づくりとして、世界的な先進都市の事例を参照しながら、新たな交通のあり方を検討することは重要。温暖化対策や、歩行しやすい、滞在しやすい街づくりが重要であると考えているため、自動車交通中心の街から、歩行者、自転車中心の街づくりに誘導したい。その際、公共交通機関として、LRTも検討することは、価値があると考える。

Q2.LRTの導入を検討される場合、対象となる地域や運営主体、市民参加の方法などについてご意見が有りましたらお教え下さい。

回答:みなとみらいから、関内エリアといった、主要観光地域の、人の誘導として検討。コスト面などを検討するには、市税からの支出、市民負担と、費用対効果の検証は欠かせない。一般の市民はもとより、交通施策や、都市政策の専門的見地を導入し、LRTを含めて、横浜市の価値の創造、来訪者の増加、市民の誇りにつながる交通施策となる、最適な解を導き出したい。

 Q3.その他、横浜の交通問題についてご意見が有りましたらお教え下さい。

回答:2025年に高齢者人口が100万人を向かえるにあたり、高齢者や障害者の方に配慮した公共交通の実現は欠かせない。ユニバーサルデザインを取り入れて、多様性、寛容性のある交通政策を実現したい。

3人の候補の方、お忙しい中ご回答いただきありがとうございました。

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コメント

本日初めて貴会を知りました。
貴会としてはLRT導入の候補エリアは決めていらっしゃいますでしょうか?
現在、本牧地区に住んでおりますが、以前電車を通す計画がある事を耳にして現在の地区へ転居いたしました。
その後、計画が頓挫している状況と認識しております。
旧マイカル本牧エリアは鉄道の期待を受けて街の開発を行ったのであろうと思いますと開発当時に移り住んだ方々は、さぞ現状に落胆されていると思います。
新規に鉄道を作るとなれば莫大な費用と時間がかかると思われます為、終バスの早い市営バスのみでなく半鉄道的なLRTの導入が最善と思います。
これから頑張ってください。

投稿: 松石憲治 | 2017年7月26日 (水) 18時45分

コメント有り難うございます。
当会が提案するLRT路線案につきましては、下記ページをご参照下さい。
本牧方面の路線も含まれています。
http://lrt.cocolog-nifty.com/yokohama/cat23962089/index.html
また当会は本牧地域で2005年に「本牧LRT JAZZフェスティバル」を開催した他、過去に住民アンケートや勉強会を行い、横浜市担当部局への働き掛けも行いました。
今の所はっきりした効果が有ったとは言えませんが、今後も活動を続けて行きたいと考えています。
是非ご理解、ご協力をお願い致します。

投稿: 栗原正明 | 2017年7月27日 (木) 19時45分

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