「帰宅状況調査」アンケートからの意見・エピソード
東日本大震災当日は首都圏においても帰宅の足が途絶え大混乱となりました。また秋には台風による交通機関の混乱もあり、「帰宅困難者」の言葉が多くのメディアに登場しました。
当会と「横浜の公共交通活性化をめざす会」では、昨年の夏から秋にかけて、3月11日当日の帰宅状況についてアンケート調査を行いました。これは地震発生後の移動状況、帰宅経路の実態を把握することで、今後の同様な事態発生に備えた検証のための基礎データとするものです。
調査にご協力をいただいた皆さまにはあらためてお礼申し上げます。
今回のような事態に遭遇した際は、家族の安否確認が先ず第一で、そのためには通信手段の確保が大切であり、そうすればむやみに行動せず、職場等に安心して留まることができるとの声が多く寄せられました。またバスの存在価値を見直した、公共交通の役割の重要性をあらためて認識したなどの意見も複数あり、更には、災害時における緊急車両やバスの走行環境確保のための通行規制の見直しをすべきとの指摘もありました。
《 当日のエピソードや寄せられたコメントから》
調査回答者から、多くの意見や当日のエピソードが寄せられた。
(外出先からの帰宅に関し)
・状況が落ち着くまでは無理に移動せず、職場などに留まることが必要
との声が多かった。(家族の安否確認が前提)
そのためにも、職場での備蓄や連絡手段の確保が重要となる。
⇒ 当日がウイークデイであった場合、数字がどう変化するか注目
(鉄道事業者の対応に関し)
・JRが駅構内を閉鎖したことに対する意見が多い(横浜駅は開放され
ていた?)。運行はともかく、避難・休憩所、情報提供の役割を担う
べきとの声。また私鉄を含め、駅の案内が適切でなかったとの意見。
(情報の取得に関し)
・多くの者が、正確な情報入手の大切さを実感している。固定電話、携
帯電話が不通の中、メール・PHS、ツイッター、スカイプ等の手段
により通信が確保できたとの報告がされている。
⇒上記にもあるとおり、家族との連絡が確保され安否確認ができれば外出先に留まるとの判断になると思われる
(公共交通について)
・その役割や重要性をあらためて認識したとの声が多い。特にバスの存在を見直すと共に、緊急車両やバスのために一般車両の通行規制を強化すべきとの意見。一方で自家用車での家族の迎えに対する反省も。
⇒バスを円滑に運行させるために、市民サイドの理解と協力が不可欠
(その他)
・徒歩での帰宅に際し、トイレ利用(切実)に関するコメントが多い。
・自転車への期待や自転車を利用(購入)して帰宅した事例の紹介も。
・帰宅困難者でも待機先でボランティア活動の担い手になるとの指摘も。
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