横浜都心臨海部のLRT路線案(2020年)
当会は2003年に活動を始めて以来、横浜でのLRT路線案について繰り返し検討を行い発表をして来ました。中でも横浜駅周辺から関内地区にかけての都心臨海部は市民の関心が高く、旧横浜市電の路線とも重なる事から、そこで幾つもの案を作成しました。一方、LRTを実現する為には横浜市の理解が欠かせない事から、関係部局との意見交換や協議会への参加、市長や市会議員への働き掛けなどを行って来ました。そうした中、2013年の横浜市長選で現職の林文子氏が公約の一部に「LRT導入の検討」を掲げて当選し、市の施策として「都心臨海部における新たな交通システムの導入」についての検討が始まりました。2016年に出されたその結果は、都心臨海部でLRTや連接バスなどの新たな交通の導入を推進すると言う方針の元に、短期的には2020年までに高度化バスシステムを導入し、中長期的にLRT、高度化バス及び路線バスのベストミックスを図る、と言うものでした。今年7月に開業したベイサイドブルーはその高度化バスが実現したものです。
こうした事から当会は、今後ベイサイドブルーが発展する形でLRTが実現する事を期待しつつ、その望ましい形を提案するべきであると考え、2019年から2020年に掛けてワーキングチームを設け、都心臨海部の新たなLRT路線案を作成しました(図)。この案は上記の経緯を踏まえたものであると共に、下記のような特徴を持っています。
1.ベイサイドブルーの路線と重なる横浜駅と山下埠頭を結ぶ区間に加え、桜木町駅、馬車道駅、関内駅を結ぶ周回部分を持つ。
2.将来的な展開を視野に入れ、東神奈川方面、伊勢佐木町方面、本牧方面への延伸を可能とする。
3.総合的な都市交通計画やまちづくりの視点から、関内地区を歩行者中心ゾーン、馬車道、山下公園通りをトランジットモールと位置付ける。
当然ながらこの案は絶対的なものではなく、現時点でのたたき台に過ぎません。今後の情勢を踏まえ、多くのかたから意見をお聞きして、より良いものにして行きたいと考えています。(栗原正明)
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