2021年11月14日 (日)

神奈川中央交通100年史

 神奈川中央交通のWebサイトに100周年を記念した社史が掲載されました。一般的に社史は関係者に配布されたり、近隣の図書館に献本されたりする中で目にすることができますが、時流に合わせWebサイトでほとんど全てのコンテンツが参照できるようになっています。

「神奈川中央交通100年史」を掲載しました
当社では、創立100周年記念施策の一環として『神奈川中央交通100年史』を制作いたしました。... 最近の10年に主眼をおいておりますが、節目の100年史ということもあり、この1冊で100年の歩みが分かるように編纂いたしました。

神奈川中央交通100周年記念WEBサイト

 同社は横浜市内でも多数の路線を運営する、横浜とは縁が深い交通事業者でありながら、なにかと県央、湘南地区を中心とする事業者とみなされがちです。しかし同社の会社組織は1921年(大正10年)に横浜市大岡町(現在の横浜市南区大岡)に設立され、弘明寺と鎌倉などを結んだ「相武自動車」をはじめとする各社がいわゆる戦時統合により合併を重ね、1944年(昭和19年)に「神奈川中央乗合自動車」が発足したことに由来します。

 かつて、日本国内では企業による社史編纂が極めて積極的に行われてきました。それは、単に企業活動の経過を示すに留まらず、企業が自らの歴史観を定義し、ステークホルダに示す目的も担う、大変重要な役割を担ってきました。昨今では、そのような積極的な動きは薄れてきました。企業としての立ち位置、考え方を対外的に示す機会が社史に依らずとも充実し、社史編纂にその役目を持たせる必然が薄れたこと、厳しい経営環境下におかれた企業が、従来のように社史編纂に力を注ぐことがなくなったこと、などが理由として考えられます。

 同社は、1971年の「神奈川中央交通50年史」以降、10年ごとの節目の年に社史を発行しており、神奈川県立川崎図書館をはじめとする公共図書館や大学図書館などで参照できます。交通の歴史は地域の歴史にも直結する貴重な資料であり、同社がこのような形で定期的に社史を公開し続ける姿勢には感謝より他ありません。(H.I.)

| | コメント (0)

2021年9月 7日 (火)

鉄道駅・ターミナルにおけるバスのりば案内の事例集

 地域公共交通のトリセツ編集会議が開設するウェブサイト「地域公共交通のトリセツ」にて、鉄道駅やターミナルにおけるバスのりば案内の事例集が紹介されています。

鉄道駅・ターミナルにおけるバスのりば案内の事例あれこれ
複雑になりがちなバス路線の案内の考え方について ... たくさんある情報を上手く伝えるには「適材適所」、つまり「必要な情報を」「過不足なく」提供することが大事 ... 。... 実際の駅に設置されているバス案内から、良い事例も改善の余地がある事例も含め紹介し、バスののりば案内のポイントを考えてみたいと思います。

 記事では、横浜市交通局ブルーライン関内駅の駅構内の様子も紹介されています。「筆者が良いと思うポイントは...」と幾つかの例示が写真つきで紹介されており、是非とも当該記事にてご確認いただければと思います。当会でも、横浜市に限らず、他都市の事例も含めて、混雑する鉄道駅やターミナルにて、どのような案内が「誰にもわかりやすく」できるのか、今後も研究していきたいと考えています。(H.I.)

 

| | コメント (0)

東洋経済オンラインの記事にて横浜市電保存館が取り上げられています

 東洋経済オンライン鉄道最前線」の最近の記事に横浜市電保存館が取り上げられています。

横浜の市電、なぜ「独立採算」で保存できるのか
かつての市内主要交通、車両計7両が保存館に

1972年3月の市電全廃後、滝頭(たきがしら)の車両修繕工場・車庫跡に横浜市電保存館(以下、保存館)が開設され、現在も電車6両と貨車1両を保存・展示している。今回は同保存館を取材し、横浜市電の歴史や車両の保存・展示がどのように行われているのかなどについて話を聞いた。

 記事では1904年の横浜電気鉄道としての開業以来、廃止に至る経緯に加えて、一般財団法人横浜市交通局協力会による市電保存館の運営の様態が解説されていることが目を引きます。もちろん、見出しの「独立採算」が誤りであると直ちには言えませんが、記事本文にもある通り、同会は横浜市交通局の業務受託や構内営業を収益の柱とし、市電保存館の運営事業は内部補助に依っていることは間違いなく、タイトルとしてやや勇み足かな、と感じなくもありません。(H.I.)

| | コメント (0)

2021年8月 6日 (金)

TAXI NOTE YOKOHAMA タクシー便利ノート

 横浜交通まちづくり協議会は、利用者視点でタクシー利用にまつわる様々な事柄を記事として取り上げているポータルサイト「TAXI NOTE YOKOHAMA タクシー便利ノート」を制作、公開しています。

TAXI NOTE YOKOHAMA タクシー便利ノート
https://taxinote.wordpress.com/

 普段何気なく利用しているタクシーにまつわるあれやこれやの記事がいくつか掲載されています。横浜に根ざした話題としては、救援タクシー「Qタク」など単語だけでも知っていれば万が一に役立ちそうな小ネタが詰まっています。

Qタク
https://taxinote.wordpress.com/2019/01/03/q-taxi/

 なお、当会は、横浜交通まちづくり協議会に法人会員として参加しています。

横浜交通まちづくり協議会
https://greenmobilityclub.wordpress.com/

 横浜にLRTを走らせる会は、このような活動を通じて、横浜市や外部の団体とも連携を深め、横浜におけるよりよい交通システムのあり方の検討を行っています。こうした活動に興味のある方は、事務局 yokohama-lrt@nifty.com 宛にご連絡いただければと存じます。

| | コメント (0)

2021年7月 5日 (月)

横浜市営交通100周年記念誌「横浜の街とともに 横浜市営交通100年」発刊

 横浜市交通局では、横浜市営交通100周年記念事業の一環として、記念誌を発刊したとのことです。

横浜市営交通100周年

横浜市営交通100周年ビジュアル誌発売!
... 多くの方に楽しんでいただけるよう専門的記述を最小限にし、懐かしい市電・バス・地下鉄の開業をはじめとする歴史的瞬間から現在の市営交通の現場まで、たくさんの写真とともにまとめたビジュアル誌です。
横浜の街とともに歩んできた横浜市営交通の魅力を再発見してみませんか。...

 冊子は先週7月1日から横浜市電保存館で先行発売されている他、今週末7月10日からは市内書店、インターネット通販他で発売されるとのことです。

 なお、なかなか気楽に外を出歩きにくい御時世ではありますが、横浜市交通局ではこれ以外にも春先からいくつも記念事業を行っているようです。沿線の商店街や地元企業と連携した取組みも幾つか見受けられますが、願わくば記念事業の一過的なものに留まらず、市営交通ひいては横浜での暮らしを盛り上げるような施策が今後も継続することを期待しています。

| | コメント (0)

2021年6月26日 (土)

AERA dot. 連載「路面電車がみつめた50年前のTOKYO」

 鉄道写真家の諸河久氏が AERA dot. で連載中の「路面電車がみつめた50年前のTOKYO」に、横浜市電が取り上げられています。人々の生活に密接に根付いている様子が見事に切り取られています。

横浜三塔「キングの塔」の眼下を走る53年前の路面電車
美しき「クイーンの塔」には蒸気列車が!(2021年 6月19日 AERA dot.)

昭和の生活感みなぎる残暑厳しい52年前の「横浜」
高度経済成長まっ只中に走った路面電車(2021年 6月26日 AERA dot.)

 ちなみにこの連載記事「50年前のTOKYO」とのタイトルが掲げられていながら、横浜はもとより、京都、神戸など様々な都市を駆けた路面電車の様子が取り上げられています。資料的価値も高い、非常に中身の濃い連載記事です。

54年前の風情ある「横浜」駅前を走る路面電車
「単車天国」の函館と岐阜の光景も (2021年 4月24日 AERA dot.)

ハイカラな「横浜」を走った47年前の路面電車
名物は「ハマのエース」と「最長トンネル」
(2019年 8月24日 AERA dot.)

| | コメント (0)