神奈川中央交通100年史
神奈川中央交通のWebサイトに100周年を記念した社史が掲載されました。一般的に社史は関係者に配布されたり、近隣の図書館に献本されたりする中で目にすることができますが、時流に合わせWebサイトでほとんど全てのコンテンツが参照できるようになっています。
「神奈川中央交通100年史」を掲載しました
当社では、創立100周年記念施策の一環として『神奈川中央交通100年史』を制作いたしました。... 最近の10年に主眼をおいておりますが、節目の100年史ということもあり、この1冊で100年の歩みが分かるように編纂いたしました。
同社は横浜市内でも多数の路線を運営する、横浜とは縁が深い交通事業者でありながら、なにかと県央、湘南地区を中心とする事業者とみなされがちです。しかし同社の会社組織は1921年(大正10年)に横浜市大岡町(現在の横浜市南区大岡)に設立され、弘明寺と鎌倉などを結んだ「相武自動車」をはじめとする各社がいわゆる戦時統合により合併を重ね、1944年(昭和19年)に「神奈川中央乗合自動車」が発足したことに由来します。
かつて、日本国内では企業による社史編纂が極めて積極的に行われてきました。それは、単に企業活動の経過を示すに留まらず、企業が自らの歴史観を定義し、ステークホルダに示す目的も担う、大変重要な役割を担ってきました。昨今では、そのような積極的な動きは薄れてきました。企業としての立ち位置、考え方を対外的に示す機会が社史に依らずとも充実し、社史編纂にその役目を持たせる必然が薄れたこと、厳しい経営環境下におかれた企業が、従来のように社史編纂に力を注ぐことがなくなったこと、などが理由として考えられます。
同社は、1971年の「神奈川中央交通50年史」以降、10年ごとの節目の年に社史を発行しており、神奈川県立川崎図書館をはじめとする公共図書館や大学図書館などで参照できます。交通の歴史は地域の歴史にも直結する貴重な資料であり、同社がこのような形で定期的に社史を公開し続ける姿勢には感謝より他ありません。(H.I.)
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